2022-05-23
新型コロナウイルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言の影響により、2020年4月後半、5月前半の一部ミクロセクターにおいて、消費が大きく落ち込み、前年比、原指数(水準値)ともに欠損値となっておりました。翌年の2021年4月後半、5月前半においても、前年の値が欠損値となっているため、前年比が計算されず、欠損値となっておりました。
今回、2022年4月後半、5月前半においては、現在のJCB消費NOWの計算方法(後述)では、前年比は算出されるものの、欠損の連鎖が発生し、原指数と原指数を用いた各指数で欠損値が発生しております。
JCB消費NOWの指数計算では、各種統計加工を加えるため、前年から当年の前年比がまず計算されます。その後、前年の水準値に対して、前年比をかけて、当年の水準値が計算されます。
を業種 i について計算される時点t-1から時点tにかけての前年比とします。
を業種 i についての時点t の原指数(2016年4月を100とした場合の水準値)とすると、一年前の原指数
を用いて
となります。
2020年4月後半の指数算出時において、緊急事態宣言の影響により、2020年4月後半の消費が非常に少ないため、前年比、水準値
は共に算出されません。
2021年4月後半の指数算出時においても、2020年4月後半の消費が非常に少ないため、前年比は算出されません。さらに、水準値
に関しても、算出式(1)により、算出されません。
2022年4月後半の指数算出時においては、前年比は算出されます。しかし、水準値
に関しては、前年の水準値が欠損となっているため、算出式(1)により、やはり算出されないこととなります。
このように、算出式(1)により、水準値の欠損が連鎖して発生してしまいます。
この欠損の連鎖が発生しているミクロセクターに対して、今後、欠損補完を適応させた系列を開発し、提供を予定しております。その際は別途お知らせいたします。
以上